研修2日目は、芭蕉布(ばしょうふ)の見学です。
芭蕉布は、バショウ科の多年草イトバショウから採取した繊維を使って織られています。
北部に位置する大宜味村にある喜如嘉(きじょか)に行って来ました。
喜如嘉(きじょか)の芭蕉布は国の重要無形文化財に指定されています。
琉球王国では王宮が管理する大規模な芭蕉園で芭蕉が生産されていましたが、今では少なくなったとのこと。
しかも3年に1回しか切ることができないそうです。2年では硬く、3年でちょうどよい柔らかさになるそうです。
ここで人間国宝の平良敏子さんにお会いすることができました!
平良敏子さんは、戦時中に岡山県倉敷市で働いておられましたが、戦後、倉敷紡績北方工場に就職し、ここで平良さんを含む喜如嘉出身者4名は、織りや染めの基本を学び、芭蕉布復興を決意し、帰郷。軍作業全盛の厳しい時を経ながらも、平良さんの作品は次々に賞を獲得。「喜如嘉の芭蕉布」は優れた工芸品として高い評価を受けるようになりました。それと同時に喜如嘉の女性たちを織り手として雇い、作業の集中化と合理化を進め、芭蕉布を産業として軌道にのせました。今、こうして芭蕉布があるのも平良敏子さんのおかげなんですね。
人間国宝の平良敏子さん。とても90歳を超えているようには見えません!お若い!!
お会いできて嬉しかった~
--------------------------------------------------
喜如嘉を後にし、次に向かった先は読谷(よみたん)村の花織波平工房です。
一時は絶滅寸前となっていた約600年の歴史を誇る読谷山花織ですが、現在では沖縄県指定無形文化財、経済産業大臣指定伝統的工芸品として、全国に多く知られるようになりました。
花織は、花のように美しい幾何学模様で、図柄に立体感をかもしだしています。この紋様に絣や縞、格子をあしらった着尺や帯などがあります。
かわいらしい紋様で素敵ですね。
それぞれには意味があって…
こういった願いが込められ、織られているのですね。
手づくりの温かみが感じられる工程を見て、ますます花織が好きになってしまいました!
以上で沖縄旅行記はおしまいです。
ご愛読ありがとうございました!
琉球の着物や帯を是非見てみたいと思われた方は当店までご連絡ください。
お待ちしております。